50肩ではなかった?ベンチプレスがきっかけで発症した上腕二頭筋長頭腱炎による肩の痛み【横浜・関内・馬車道】

このような症状はありませんか?

  • 肩が痛くて腕が上がらない
  • ベンチプレスや筋トレ後から肩が痛くなった
  • 「五十肩ですね」と言われ湿布だけ処方された
  • 肩の前側がズキズキ痛む
  • 夜間痛があり寝返りで目が覚める
  • シャツを着る・髪を洗うなどの日常動作がつらい
  • 根本的に肩の痛みを改善したい

このような症状は一般的に「五十肩(肩関節周囲炎)」と思われることがありますが、実際には上腕二頭筋長頭腱炎インピンジメント症候群など、別の原因が隠れていることも少なくありません。
今回は、病院で「五十肩」と言われたものの、詳しく検査を行った結果、上腕二頭筋長頭腱炎を主体とした肩関節機能障害が認められた症例をご紹介します。
今回は、病院で「五十肩」と言われたものの、詳しく検査を行った結果、上腕二頭筋長頭腱炎を主体とした肩関節機能障害が認められた症例をご紹介します。

上腕二頭筋長頭腱炎による肩の痛みの症例

横浜市中区・関内にお住まいの50代男性が、右肩が挙がらなくなったことを主訴にSpine カイロプラクティックへ来院されました。

症状は約3週間前から始まり、最初は肩の前側に軽い痛みを感じる程度でした。

しかし約1週間前の朝、目が覚めると肩全体の痛みが急激に強くなり、腕を肩より高く挙げることができなくなったそうです。

症状が出始めた頃に整形外科を受診したところ、

「五十肩ですね。」

と言われ、湿布と痛み止めが処方されました。

しかし、それ以上の検査や治療はなく、

「このままでは改善しないのではないか。」

と感じたため、関内周辺で肩の痛みを専門的に診ている治療院を探し、Spine カイロプラクティックのホームページをご覧になりました。

ホームページに肩の痛みや五十肩について詳しく書かれていたことから、

「しっかり原因を調べて治療してくれそう。」

と感じ、ご来院くださいました。

患者様はカイロプラクティックを受けるのは初めてでしたが、不安よりも「根本的に改善したい」という気持ちが強かったと話されていました。


【肩の痛み・五十肩の原因を評価】

問診

患者様は数年前から健康維持を目的として筋力トレーニングを始め、現在も週1〜2回のペースで継続されていました。

約3週間前、ベンチプレスを行っている際に右肩前面へ軽い痛みを感じました。

当初はトレーニング中だけ痛みが出る程度で、日常生活では自由に肩を動かすことができていました。

特に、

ベンチプレスのように肩を水平に後方へ引く動作

で肩の前側に痛みを感じていました。

しかし約1週間前の朝、突然肩全体に強い痛みが出現し、それまで動いていた肩が急激に挙がらなくなりました。

急激な悪化に不安を感じ整形外科を受診しましたが、「五十肩」と説明され、湿布と鎮痛薬のみ処方されたため、より詳しい検査と根本的な改善を希望して当院を受診されました。


視診

座位姿勢を観察すると、右肩は左肩と比較して前方へ突出した姿勢(肩関節前方偏位)が認められました。

この姿勢では肩前面の軟部組織へ持続的なストレスが加わりやすく、上腕二頭筋長頭腱への負担を増加させる要因となります。


スタティックパルペーション(静的触診)

触診では肩前面を中心に著しい圧痛と筋緊張が認められました。

特に、

  • 三角筋前部線維
  • 上腕二頭筋長頭腱
  • 鎖骨下筋
  • 小胸筋

に強い緊張と圧痛が存在していました。

これらの所見から、肩前面へ過度な負担が集中していることが推測されました。


モーションパルペーション(動的触診)

肩関節の可動域を確認したところ、腕の向きによって痛みや可動域に大きな違いが認められました。

肩関節外旋位(親指を上に向けた状態)

痛みが強く、約80°までしか挙上できませんでした。

肩関節内旋位(親指を下に向けた状態)

痛みは比較的軽く、約120°まで挙上可能でした。

中間位(手の甲を外側へ向けた状態)

約90°で疼痛のため挙上が制限されました。

また、肩関節90°外転位で内旋させると肩前面へ強い疼痛が誘発されました。

これらの結果は、肩関節前方組織、とくに上腕二頭筋長頭腱への機械的ストレスを示唆する所見でした。


オーソペディックス(整形学検査法)

肩関節の整形学検査では以下の結果が認められました。

  • ペインフルアークテスト:陽性
  • Dawbarn Test:陽性
  • Codman’s Sign:陰性
  • Yergason Test:陽性
  • Speed Test:陽性

これらの検査結果を総合すると、典型的な五十肩というよりも、上腕二頭筋長頭腱炎を主体とした肩前面の機能障害が強く疑われました。


筋力検査

筋力検査では、

  • 三角筋:疼痛のため検査姿勢を保持できず評価困難
  • 上腕二頭筋:4/5

でした。その他の筋群については、疼痛が強く正確な評価が困難であったため、症状改善後に改めて評価することとしました。


【50肩(上腕二頭筋長頭腱炎)に対する施術】

初診時の検査では、典型的な五十肩(肩関節周囲炎)というよりも、上腕二頭筋長頭腱炎を主体とした肩前方の炎症が最も強く疑われました。

発症から約3週間が経過していましたが、依然として炎症反応が残存している可能性が高いと判断したため、初回は炎症の鎮静化を最優先に施術を開始しました。

まず、炎症を起こしていると考えられる上腕二頭筋長頭腱に対し、組織の修復促進と炎症軽減を目的として超音波療法を行いました。

続いてアイシングを実施し、炎症による疼痛や熱感を抑えながら、急性炎症が長引くことによる二次的な組織障害を最小限に抑えるよう努めました。

肩の痛みが約3週間続いていた影響で、患部をかばうような状態が続いていたため、

  • 三角筋前部線維
  • 小胸筋
  • 鎖骨下筋
  • 上腕二頭筋
  • 肩甲帯周囲筋群

などにも著しい防御性筋緊張(スパズム)が認められました。

そのため、炎症部位へ過度な負担をかけない範囲で軟部組織療法(Soft Tissue Therapy)を行い、肩周囲の筋肉の柔軟性と血流改善を図りました。

また、肩関節可動域の著しい低下も認められましたが、この時点では

  • 炎症による関節包や軟部組織の癒着
  • 周囲筋群の過緊張による運動制限

のどちらが主な原因であるかを明確に判断することは困難でした。

そのため初回は、無理に可動域を広げるような矯正や強いストレッチは行わず、まずは炎症を落ち着かせながら軟部組織の柔軟性を改善し、肩関節へ加わるストレスを軽減することを第一目標としました。

今後、炎症の改善に伴って可動域や疼痛の変化を経過観察しながら、必要に応じて肩関節・肩甲胸郭関節・胸郭の関節機能改善や、カイロプラクティック・アジャストメント(矯正)を段階的に取り入れ、根本的な肩関節機能の回復を目指す施術計画をご提案しました。


上腕二頭筋長頭腱炎・肩の痛みは何回で改善した?

2回目(1週間後)

初回施術から1週間後にご来院いただきました。

患者様は、

「肩が上がる角度はまだあまり変わりませんが、痛みは少し楽になってきた気がします。」

と話されていました。

再評価では、自分で腕を挙げる可動域に大きな変化はありませんでしたが、術者が肩を動かす他動運動では可動域がわずかに改善していました。

これは炎症が少しずつ落ち着き始め、肩関節周囲の筋肉や軟部組織の緊張が軽減してきたサインと判断しました。

施術は初回と同様に、

  • 超音波療法
  • 炎症のコントロール
  • 軟部組織療法

を中心に行い、さらに肩鎖関節や鎖骨の動きを回復させるための軽いモビリゼーションを追加しました。


3回目(1週間後)

患者様は、

「前回より肩が少し上がるようになりました。」

と改善を実感されていました。

痛みの軽減だけでなく可動域も改善していたことから、炎症の鎮静化とともに腱・靱帯へ加わるストレスが減少していると判断しました。

そこで今回から施術内容を一段階進め、

  • 肩関節可動域の改善
  • 肩甲胸郭関節の機能改善
  • 肩甲骨の正常な運動回復

を積極的に行いました。

特に今回の施術で重要視したのは、

右肩関節の前方偏位(巻き肩)の改善です。

ベンチプレスなどで肩前面へ負担が集中する原因の一つと考えられたため、肩関節アライメントを改善する施術を重点的に行いました。

施術後には、

「今回は関節を積極的に動かしたため、一時的に腱や靱帯へ刺激が入り痛みが出る可能性があります。その場合はアイシングをしてください。」

とご説明し、ご帰宅いただきました。


4回目(1週間後)

患者様は予想通り、

施術当日の夜に肩を動かすと痛みが出現したものの、指導通りアイシングを行ったことで約2日間で落ち着き、3日目頃からは

「以前より肩が軽く上がるようになりました。」

と話されました。

この反応は、関節可動域改善に伴う一時的な組織反応と考えられました。

可動域は順調に改善していたため、引き続き

  • 肩関節
  • 肩甲胸郭関節
  • 鎖骨・肩鎖関節

の可動性改善を中心とした施術へ移行しました。

症状も安定してきたことから、今後は2週間に1回の施術へ変更しました。


5回目(2週間後)

今回は前回のような施術後の痛みはほとんど出現しませんでした。

また、2週間施術間隔を空けても症状が初診時まで戻ることはなく、肩関節可動域も維持できていました。

引き続き、

  • 巻き肩の改善
  • 肩関節可動域改善
  • 肩甲骨の正常な動きの回復

を目的とした施術を継続しました。

現時点では2週間隔で十分良好な経過が得られていると判断し、そのまま継続して経過観察を行っています。

現在も施術は継続中ですが、

患者様ご本人の評価では、

初診時と比較して痛みは約70%改善した

とのことでした。

なお、ベンチプレスなど肩へ高負荷が加わるトレーニングはまだ控えていただいています。

一方で、

  • チェストプレス
  • 軽重量でのリハビリトレーニング

については肩の状態を確認しながら段階的に再開していただき、スポーツ復帰へ向けた運動療法も開始しています。


【施術者の見解】

今回の症例は、一般的には「五十肩」と言われることが多い年齢でしたが、検査結果から判断すると上腕二頭筋長頭腱炎を主体としたスポーツ障害である可能性が高い症例でした。

ベンチプレスではバーを胸まで下ろす際、

  • 大胸筋
  • 三角筋前部
  • 上腕二頭筋長頭腱

が同時に大きく伸張されます。

その状態からバーを押し上げる瞬間に腱へ大きな負荷が加わるため、フォームの乱れや肩関節機能障害があると腱へ過度なストレスが集中し、炎症を起こすことがあります。

今回特に大きな要因と考えられたのは、

**右肩関節の前方偏位(巻き肩)**でした。

巻き肩の状態では上腕二頭筋長頭腱が通常よりも前方へ引き伸ばされやすく、ベンチプレス動作による負荷がさらに増加します。

そこへフォーム上の問題が重なったことで腱に微細な損傷が生じ、炎症が発症したものと考えられました。

日本ではカイロプラクターに診断権はありません。

そのため医学的診断ではありませんが、今回の臨床所見からは典型的な五十肩(肩関節周囲炎)というよりも、上腕二頭筋長頭腱炎が主体である可能性が高いと判断しました。

痛みを改善するだけでなく、

  • 肩関節前方偏位(巻き肩)
  • 肩甲骨の運動異常
  • デスクワーク姿勢
  • 筋力トレーニング時のフォーム

まで改善していくことが、再発予防には非常に重要です。

患者様も現在は順調に改善しており、

今後は症状が落ち着いた段階で予防を目的としたメンテナンスケアへ移行する予定です。


横浜・関内・馬車道で肩が上がらない・五十肩・上腕二頭筋長頭腱炎でお困りの方へ

Spine カイロプラクティックでは、

  • 五十肩(肩関節周囲炎)
  • 上腕二頭筋長頭腱炎
  • インピンジメント症候群
  • ベンチプレスによる肩の痛み
  • スポーツによる肩関節障害
  • 巻き肩・猫背による肩痛
  • デスクワークによる肩の痛み

など、肩関節に関連するさまざまな筋骨格系疾患に対して、エビデンスを踏まえた評価とカイロプラクティックケアを提供しています。

当院は馬車道駅徒歩1分、日本大通り駅徒歩8分、JR関内駅徒歩7分、JR桜木町駅徒歩12分とアクセスしやすい立地にあり、日本語・英語の両方に対応しております。

肩が上がらない、五十肩と診断された、筋トレ後の肩の痛みが続いているなどでお困りの方は、お気軽にSpine カイロプラクティックへご相談ください。