関内勤務30代女性が左手の痺れを伴い来院

痺れは1月前から徐々に強くなり現在は常時痺れ感を感じる状態である。

関内にある会社に勤務しており、東横線で通勤しているため当院が近い事もあり来院した。

症状は左手の親指から中指辺りまで痺れ感を感じ、仕事でパソコン作業をしていると症状が強くなる。

痺れを感じ出してから2週間経った時に病院に行き、手根管症候群という診断を受けた。メチコバール(末梢神経障害の治癒に用いる)薬の処方を受けて様子を見たが一向に改善する気配がなく、数回受診をした際に「手根管の内視鏡手術をしましょう。日帰り手術なので楽ですよ」との事であったが手術には抵抗があったため、「少し検討します」と答え様子を見ることにした。

手術を受けず改善させる方法はないのか?とネットで検索し、関内や馬車道周辺で手術以外の改善方法はないか?検索した結果当院がヒットし、HPの適応症に手根管症候群が書いてあったので試してみようと思い来院した。


【検査内容】

  • 問診:症状が発症してから1ヶ月が経過して、治らないのではないか?という不安が高くなっている。症状は手のひら親指から中指にかけて感じている。痺れは仕事中から特に夜にかけて強くなり、お風呂に入ると痺れ感が強くなるためお湯に浸かることは控えている。

  • 視診:視診上問題なし

  • スタティックパルペーション(静的触診):

長掌筋・橈側手根屈筋共に左前腕の緊張が高い。

月状骨・舟状骨・有頭骨の掌側変異(掌側に浮いている)

  • モーションパルペーション(動的触診)

掌屈(掌側に曲げる)動作が制限/背屈(手の甲側に曲げる)時に痺れ増悪

  • オーソペディックス(整形学検査法)

チネルリスト(+)手首を叩くと痺れが親指側に出る

  • 筋力検査

掌屈側の筋力が4/5  患者は「攣りそう」と表現した。


【施術内容】

上記検査結果から、可能性が最も高いのは手根管症候群だと判断できた。念の為左右の脈拍なども確かめ、手関節での血管性の知覚異常も診たが、拍動差は無かったため除外。

純粋に正中神経(👇で示した神経が手根管を通る)のルート解放を目的に施術を行った。

  1. 筋肉に対するアプローチとして、上からの走行を考慮し、円回内筋(肘の部分から前腕に走行)、上腕二頭筋腱遠位部から前腕の長掌筋及び橈側手根屈筋の緩和を行った。また、患者に「血流の改善及び施術過程で刺激が加わるため一時的に症状が強くなる可能性があります」と説明した上で、手のひらの筋膜リリースを施した。
  2. 関節に対するアプローチとして、手首の関節である舟状骨・月状骨・有頭骨の位置を戻すための施術を施した。施術後は痺れが強くなったため、患者は不安に感じていたが事前の説明をしていたので「様子を見てみます」と言い、「できれば1週間以内にご来院して様子を教えてください」と伝え、予約を取らずにその日は帰宅した。

【施術予後】

  • 2回目:施術2週間後に予約が入り来院。症状は同じ様な状態であった。しかし話を聞くと「あの後3日くらい痺れがほぼ感じないくらいになり、感覚的に1週間程度は施術前の半分くらいで治っていてびっくりしました。先生の言うとおり1週間で来たかったのですが仕事の都合上来れませんでした」とのことであった。症状が初回と同じなのは期間が空いてしまったからであって施術方針に問題は無いと判断し、同様の施術を施した。今回は1週間後の予約をしていった。

  • 3回目:1週間ご来院時に症状は出ているが、初回時と同じ様に半分程度で収まっているとのことであった。施術は回数を重ねる必要性を考慮し、全く同じ施術を施し同じく1週間での来院を促した。

  • 4回目:1週間はほとんど痺れを感じなくなっており、患者は大変喜んでいた。その為同じ施術を施し、間隔を2週間に開ける様に提案した。

  • 5回目:2週間に開けて、仕事が忙しかったのも含めて症状が出ているが以前よりは和らいでいるとのことであった。しかし、患者の表情から残念な感じが感じ取れた。「仕事が忙しいとどうしてもPCタイピング時間が長くなるため症状は再発しやすい」「今回は従来の施術に加え、キネシオテーピングを施しましょう」と伝え、施術後にテーピングを施し、「薬局でテーピングを購入して同じ様に貼ってください」と伝えた。また、お風呂に浸かり入浴中に前腕のマッサージと共に手首のエクササイズをして下さい」と方法を教え行ってもらう様に推奨した。

  • 6回目:2週間後の来院時テーピングの効果もあり「全く症状がなくなっています」と喜んでいた。エクササイズも行っていたようで、2週間の経過で症状の誘発が見られなければ施術のフェーズは終了して良いだろうと判断し終了した。

  • 7回目以降〜:現在はほぼ完治し、テーピング無く過ごせる様になっている。慢性的な腰痛や肩こりなどを含めて月に一回のメンテナンスフェーズに移行し、3年が経過している

【施術者の見解】

この方は現在は定期的なメンテナンスで1月に1回ケアされている方ですが、馬車道にスパインカイロプラクティック(整体院)をオープンする前からの患者さんで、少し離れてしまったのにコチラにわざわざご来院していただいている方の症例を書かせてもらいました。

当初は手の痺れに本当にお悩みで、1ヶ月ほど常に痺れている状態だったので「手術を受けなきゃ治らないのかな?」と悩んだ末のご来院だったので印象に残っています。

手根管症候群は男女比率は無く(産後の子育て中の方を考慮すると手首の症状は女性の発症率が高くなります)、現代社会において長時間パソコン業務に従事される方や、料理などでフライパンなどを振る機会が多い方などにも発症する可能性があります。

手首は使う機会が多い部位なので症状が発生しやすい箇所です。少しでも違和感を感じたら適切な医療機関や、今回の症例のようにカイロプラクティックも有効な手段なのでお困りの方は是非ご来院ください。


当院では癒しとしてではなく日常生活に直結する筋骨格に由来する様々な症状に対応するカイロプラクティック(整体)を提供しています。馬車道駅徒歩1分・日本大通り駅徒歩8分・JR関内駅徒歩7分・JR桜木町駅徒歩12分にあります。横浜駅から京浜東北線・ブルーライン・みなとみらい線でのアクセスが便利です。

横浜周辺にお住まいお勤めの方で上記症状にお悩みの方は当院スパインカイロプラクティック(整体院)にお越しください。誠心誠意対応させていただきます。